電子ピアノは高い

私は大好きな音楽をやっている。今日も学校へ行く。いつも通る商店街。楽器屋の前を通るのがいつも好きだ。私の大好きなサックスがキラキラに光っている。帰りはその楽器屋に寄り道。たまにメンテナンスもお願いする。私の落ち着く場所。いつものお姉さんが声をかけてくれる。今日は何かお店の感じが違う。入口付近は電子ピアノばかりだ。お姉さんいわく、今日から電子ピアノフェアーだという。

私はピアノなど弾けないけど試しに触れていいとのことだったのでちょっと音を出してみた。感覚はピアノよりかるい。わるくはない。

学校でピアノの授業もあるしピアノが嫌いでもない。なんせサックスと違い一度にたくさんの音を出せる、一人演奏ができる。今から始めてもいいかもと思った。

奥で試し演奏があるそうなので見て帰ることにした。あのいつものお姉さんが弾いていた。

音楽はクラシックの定番もの。スゴイ!ピアノ奏者だったのか!彼女へのイメージが一気に変わった。そのあと彼女はジャズのナンバーを演奏し始めた。おお!うまい、そう私もジャズを学んでいるから。鳥肌がたって彼女の演奏にくぎづけとなった。生演奏はいい。演奏を終えた彼女に店中のお客さんから拍手がおこった。演奏を終えた彼女はいつものお姉さんに戻っていた。私は駆け寄って感動を伝えた。感動が胸に残っている。電子ピアノであんなスゴイ演奏ができるのか。電子ピアノを軽視していたわけじゃないけど、興味をもった。

そして翌日また寄り道。今日は知り合いがいた。ピアノ専攻の子だった。私は彼に何か演奏するようにお願いした。彼は店の中を一度ちらっと見てからためらいがちにブルースコードをひきはじめた。それなら私もできると隣の電子ピアノでひいてみた。すると彼はかるくアドリブしてきた。私は楽しくなってきた。昨日のお姉さんの演奏がちらっと思い出された。

彼は調子に乗ってきた。私がやめると残念そうに舌打ちした。私たちの様子を見ていたお客さんが話しかけてきた。近くの学生だというと感心した様に褒めてくれた。電子ピアノわるくないとやっぱり思った。もう決めていたのだろうけど、お姉さんにサービスしてもらって買うことにした。キャッシングは初めてだったけど何もこわくなかった。銀行のキャシュカード、学生証簡単だった。支払いは簡単ではないけど。前より忙しくなった。ピアノの練習にアルバイト。この支払が終わるころにはピアノうまくなってやると思っている。